「TENGU」柴田哲孝
📕著者について
ブログを始めた目的の一つに好きな本を広めたいというものがあります。
また、好きな著者を紹介し、みんなにも好きになって欲しいです。
そして好きな著者の筆頭候補が柴田哲孝さんです。
(他に柴田よしきさん、石持浅海さんを広めたいです)
作者はノンフィクションライターです。
かつては「下山事件」を取り扱い賞もとっています。
本書の事件には一人の女性が大きく関わるのですが、官能的に書けるシーンでさえ、淡々とあっさりと書いています。
ベトナム戦争の事実も織り交ぜて話はすすみ、DNAについての説明もあります。
僕は小説で一番大事なのはリアリティだと思っているので、柴田哲孝さんの書く本はどれも心に刺さりました。
📘あらすじ
本書の主人公は道原という新聞記者です。
26年前(舞台は2000年代で1970年代と2000年代を行ったり来たりします)天狗の仕業と噂される殺人事件が群馬県の山村で起きました。
現在パートで道平が過去天狗事件についてDNA検査を用いてアプローチしていきます。
果たして犯人とされる天狗の正体とは誰なのか?
あらすじを書くとこんな感じですが、本書は僕の価値観を大きく変えたフーダニット小説になりました。
📗見どころ
凄惨なシーンが冒頭から始まります。
犯人は成人の男を軽々と持ち上げては振り回し、頭を片手で握り頭蓋骨を粉砕します。
三件目の殺人では樹の上の枝、20mの高さに死体を置いていきました。
そして顔が黒く大柄な男の目撃情報もあります。
明らかに人間の仕業ではなさそうですが、脱走した米兵による殺人事件として捜査され、迷宮入りとなってしまいます。
米兵は真実を明らかにしようとしないため、村人たちは犯人を天狗と呼んで恐れおののいていました。
道平は26年前のその事件に興味を持ち、DNA技術を用い天狗のDNAを調べることにしました。
そして驚愕の事実が明らかになります。
📙最後に
最後に天狗の正体が明らかになりますが、これは評価が二分化される気がします。
あり得ないと思うかどうか。僕は感銘を受けました。
僕はこの本を読んでから生物に対して興味を持つようになったり、ノンフィクションも読むようになったりしました。
どなたかと天狗の正体について語り合いたいのですが、まだ実現できていないのが寂しいです。
📙このあとネタバレ!要注意ですm(__)m
天狗の正体について最大のヒントです。
人間ってのは化石が見つかると絶滅したと思い込んでしまう。
これは道平の言葉です。
例えばオウムガイとかカブトガニは有名ですね。
化石も見つかっていますが、現代でも生きています。
(アマゾンという広大なジャングルで化石が買えるかもですヾ(≧▽≦)ノ)
みなさんが嫌いな、もちろん僕も嫌いですがゴキブリさんもそうですね。
じゃあ天狗の正体とは
そう○○○○○○人ですね。身体能力はサル並みのあいつです。
もしかしたら現代も生き続けているのかもしれませんね。
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