「インシテミル」米澤穂信
📕本書との出会い
先日中国人の友だちに記事をほめられました。
なかなかにわかりやすいねって(笑)
そんな彼と観に行った映画が「インシテミル」です。映画はとても豪華なキャストさんがいたのです。
藤原竜也、石原さとみ、綾瀬はるか、武田真治、平山あや、北小路欣也、片平なぎさなどなど(敬称略)。豪華ですよね。
そんな彼らが密室の館で金と命をかけたゲームをするのですから面白くない訳がありません。
当時は石原さとみさんが大好きだったのでとりあえず観に行きました。
映画からの帰り道は藤原竜也さんのモノマネをしながら帰りました。
帰り道が一番楽しかったりするあるある(^_-)-☆
📘あらすじ
あらすじは結構単純なものです。背表紙から抜き出します。
《「ある人文化学的実験の被験者」になるだけで時給十一万二千円がもらえるという破格の仕事に応募した十二人の男女。
とある施設に閉じ込められたから彼らは、実験の内容を知り驚愕する。
それはより多くの報酬をめぐって参加者同士が殺し合う犯人当てゲームだった。》
設定は山田悠介さんが思いつきそうなものですが、筆力が違います(^^)
館にはラウンジや監獄や自分の部屋や武器もあります。
ここで7日間無事に過ごすことができれば、時給×24時間×7日間なので、約1900万円です。
みんな大人しくすればいいものを、そうはいかないのがミステリーです。
📗見どころ
簡単にルールの説明をしたいのですが、ルールが多すぎるので、大分はしょります。
・夜の間は、自分の個室から出てはいけません。外や別人の個室にいるところをガードに発見された場合、警告を受けます。3回警告を受けた者が次に発見された場合、ガードによって殺害されてしまいます。
ガードとは機械のことです。警備員みたくグルグル館を周っています。
・事件が起きたら、参加者はそれを解決することができます。
それは勘に頼らない方法で多数決で犯人を決めます。この方法だとどうしても感情的になってしまうのですけれどもね。
・報酬には犯人ボーナスがあります。これは他の参加者を殺害したものは、もらえる報酬の総額が2倍となり累積されます。
・探偵ボーナスもあります。殺人事件に対して、〈解決〉を宣言し、正しい犯人を指摘したものは、貰える報酬が3倍となります。これも累積されます。
他に、殺されても遺族にお金が入るシステムなどもあります。
命がけのゲームものはルールを武器に戦うのが楽しいです。
上に書いたルールの中に館で有利に戦うものがあるかもです。
📙最後に
映画の主人公は藤原竜也さんです。
彼はいつも生死の境目にいますね。死ぬかもしれない演技が抜群すぎるのでしょう。
僕が館ミステリを読むといつも感じてしまうのは、館のメンバー全員がひとところに固まり、互いに見張っていれば、新たな犠牲者は防げるのではないだろうかという疑問です。
その点、本書ではルールで参加者を引き離し、殺人をした方がお得なルールさえあります。
設定が多すぎてたまに混乱しましたが、整理しながら進めてくれるので、読みづらさはなかったです。
誰が生き残るのか予想しながら読むのが楽しい小説です。
あと誰が何のためにこのゲームを用意したのかも謎があります。
バトルロワイヤル系ミステリが好きな方にはおすすめです。
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