「リケコイ。」喜多喜久
📕本書との出会い
この表紙に一目惚れして買ってしまった一冊です。
表紙だけでものすごい数の期待感が高まる情報がありました。
まずはタイトルです。「リケコイ」は恋路を論理的に解明しそうな知性がありますね。
筆者の喜多喜久はこのミステリーがすごい大賞をとったことがあるので、いつか読んでみたかったです。
表紙の女の子は知的で清潔感があってとてもかわいいです(^_-)-☆
白衣を着ているから研究者なのかもしれません。研究内容も興味あります。
メガネ女子なのはやり過ぎな気もしますが、男子心をくすぐるのは間違いなさそうです。
男が少しバカそうなのもいいですね。
大人しい男と天真爛漫な女の子は物語の鉄板の組み合わせです。
リケジョを理解したい気持ちもあり、ついつい手に取りました。
📘あらすじ
恋愛経験ゼロ。
冴えない理系大学院生の森は、ある日突然恋に落ちた。
相手は、卒業研究をするためにきた、黒髪メガネの年下リケジョ・羽生さん。
ところが、好みド直球な彼女にはある重大な秘密が!
妄想と現実に見悶えながら、あの手この手でアプローチを仕掛けるが、ひたすら空回り。
それでも諦めきれない……。
どこまでも不器用で、思わず応援したくなる、歯がゆさ満載の青春ストーリー!
いざ、読み始めると胸をズキズキさせました。
大学院生の森くんはモテない、彼女いない、そして立派に性欲はありますヾ(≧▽≦)ノ
羽生さんは卒業研究でそんな森くんに指導を仰ぎます。
恋が生まれそうな展開ですが、早々に羽生さんが彼氏をつくります。
一度告白する森くんですが、往生際が悪く「その彼氏と付き合ってなかったら俺の告白にOKしてた?」と聞いてします。
これにはつい、そんなこと聞かない方がいいのにと思ってしまいました。
だって「はい」でも「いいえ」でも傷つくでしょうに(;^_^A
羽生さんは「たぶん、はい」と答えます。
小悪魔的なキャラを想像できなかっただけに森くんはショックを受けてしまうのでした。
📗見どころ
ほとんどあらすじで書いてしまいましたが、まだまだ胸の痛くなる出来事の多い小説でした。
羽生さんが森くんに対し彼氏とのセックスの話をします。
女子って何でも話してくる人いますよね(;^_^Aナンナンダロウ
それによりムラムラきた森くんは合宿で羽生さんに手を出してしまうのでした。
浮気だ浮気だヾ(≧▽≦)ノゲイノウジンガシタライッパツアウトダ
極め付けは学会の発表で同じホテルに泊まる時、森くんは羽生さんの部屋を訪ねます。
余計な駆け引きはいらない。勝負に出てやる。私はありったけの勇気を振り絞って、「やらせてもらえないかな」と言った。弁護のしようのない、最低な提案であった。
真剣にお願いする森くんを想像すると愉快ですが、羽生さんにとっては迷惑でしかなかったでしょうね。
最後まで救いの無い物語は青春を表現したかったのでしょうか。
それとも著者の青春時代の話だったのでしょうか。胸が痛くなりました。
📙最後に
僕は恋愛小説を読むときは自分だったらこうするなどと妄想しながら読んでいます。
あと、主人公を応援しながら読んでいます。
好きだと言いたいけど言えない、みたいな草食系男子の主人公が多い中、森くんのくずっぷりには応援できず、共感もできませんでした。
ただただ胸が痛くなります。
それは森くんのくずっぷりだけでなく、羽生さんを神格化してしまっていたのに「案外開放的な子なんやね」と少し幻滅に似た感情になったことにもあります。
モテない男の特徴と言われても仕方ありませんが、僕は女性を神格化してしまうのです。
そうです。吉岡里帆さんはウンチもしないし誰とも付き合ったことがありません。
えーっと引かないでくださいね(;^_^A
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