海といえばこの小説「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? 」

小説

「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? 」 原作 岩井俊二 著 大根仁


📕本書との出会い

本書は2017年にアニメ映画化したもののノベライズ版です。

どうしても映画やその原作となったドラマの「打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか? 」の話を避けて通ることはできないので、まずはその話からです。

ちなみに原作ドラマの監督が岩井俊二さんなので、原作 岩井俊二となっています。

原作は1993年、オムニバスドラマ「ifもしも」の中の一つとして公開されたものです。
当時14歳の奥菜恵さんがとてもかわいかったです(^_-)-☆

ドラマシリーズはタイトルを「なんちゃらかんちゃら〜するか〜するか」と統一し、内容もAを選んだらこういう結末、Bを選んだらこういう結末となる、ことを描くと統一されています。

やり直し系の物語は昔から根強い人気があったのですね。


本書は岩井俊二さん著の「少年たちは花火を横から見たかった」と共に発売されています。

これは原作ドラマの構想となったもので、24年の時を経て世に出てきました。

岩井俊二さんは「ifもしも」ドラマシリーズの脚本を任せられたのにタイトルを「なんちゃらかんちゃら〜するか〜するか」ともやり直しの設定もつけなかったのでボツになりました(;^_^A

設定をぶち壊したくなったのでしょうね。今回は取り上げませんが、こちらも名作です。


📘あらすじ

「打ち上げ花火は横から見たら丸いのか、平べったいのか?」
夏の花火大会の日、港町で暮らす典道は幼なじみと灯台に登って花火を横から見る約束をする。
その日の夕方、密かに想いを寄せる同級生のなずなから突然「かけおち」に誘われる。
なずなが母親に連れ戻されて「かけおち」は失敗し、二人は離れ離れに。
彼女を取り戻すため、典道はもう一度同じ日をやり直すことを願うが――。
繰り返す1日の果てに起こる、恋の奇跡の物語

あらすじは「打ち上げ花火は横から見たら丸いのか、平べったいのか?」を調べるために典道となずなは灯台を目指すというものです。

あらすじだけでキュンキュンしますね(≧▽≦)


📗見どころ

あらすじだけで本書の概要が伝わってしまったかと思います。

なので特に感動したポイントを書いていきます!


ズバリ感動したポイントは書き方です!

著者の大根仁さんは「モテキ」や「バクマン。」の映画監督で有名な方です。

本書で小説デビューを果たしています。

時折脚本みたいな書き方が小説として素晴らしかったです。

大根仁さんはあとがきで場面転換が分からなかったので脚本のままに書いたと言っていました。


本書は典道が語り手をつとめていますが、時折脚本のままに描写されるのです。

典道、叫びながら球を投げる!!
よける純一たち

みたいな感じです。唐突に脚本が差し込まれますが、違和感はなく、心地よい雰囲気がありました。


📙最後に

本書のテーマもとてもよいですね。

花火は平べったく見えるのかは僕も興味があります。(誰か教えてください。)

誰もが青春時代でやり直したいと思うことはあるのではないでしょうか?

あの時ああしていればを後悔しないよう、一生に一度やり直しができればいいのになんて考えてしまいます。

映画・ドラマ・ノベライズ・構想の小説化、どれか気になったものから見ればこれから来る夏が楽しくなると思います。

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