「LIFE SHIFT」リンダ グラットン , アンドリュー スコット
📕本書との出会い-「人生100年時代」が他人事じゃなくなった日
書店でふと『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)』という分厚いビジネス書が目に入りました。
その本の帯には「人生100年時代」という文字が大きく書かれていました。
正直、最初は「自分にはまだ先の話だな」と思っていました。
でも、ふと立ち止まったんです。
「待てよ。自分が今30代だから、あと70年近く生きる可能性があるのか」と。
そう考えた瞬間、それまで「普通に会社員をやっていけば何とかなる」と思っていた自分のキャリアが、急に頼りなく感じたんです。
将来への漠然とした不安──それを可視化されたような感覚が、この本との出会いでした。
📘見どころ①40代、50代の働き方が不安だった
僕は現在、地方の中小企業で働く社会人10年目です。
役職はついてきたものの、このまま歳を重ねていったら、自分の市場価値はどうなるんだろう?と薄々感じていました。
特に、40代・50代になったときの“選択肢の狭さ”が怖かったんです。
子どもの教育費、家のローン、親の介護…。
今はまだ何とかなっているけど、体力も気力も落ちてくる年代で、もし今の仕事が続けられなくなったら?
そんな不安を抱えていたときに、『LIFE SHIFT』はまさにその「未来」を直視させてくれました。
この本が提唱しているのは、人生を「教育 → 仕事 → 引退」という“3ステージ”で考えるのは、もはや時代遅れだということ。
100年生きるなら、「学び直し」や「働き方の再設計」を何度も繰り返す“マルチステージ”な生き方が前提になる、というわけです。
僕はそれまで、「いい大学 → いい会社 → 定年まで勤め上げる」という旧来のモデルが“正解”だと思い込んでいました。
でも、今の社会には“正解”なんてものは存在しない。
むしろ、自分の人生をどう「設計」していくかの方が大事だと気づかされました。
📗見どころ②“無形資産”をどう積み上げていくか?
『LIFE SHIFT』の中でも特に印象的だったのが、「無形資産」の重要性についての話です。
金融資産(貯金や年金など)ばかりに目が行きがちだけど、実はそれ以上に大切なものがあるみたいです。
スキルや知識
人間関係
心身の健康
柔軟な価値観
といった“目に見えない資産”が、長い人生を生きるうえで不可欠になります。
この考え方に触れてから、僕は人生に対する考え方が180度変わりました。
たとえば、これまで「資格を取ってもすぐには収入に結びつかないしな…」と二の足を踏んでいた学びに対しても、「将来の選択肢を増やす投資」だと思えるようになりました。
本を読んでから、さっそくオンラインの講座をいくつか受講してみました。
Webマーケティングの基礎
ファイナンシャルプランナーの知識
Excelの効率的な使い方
どれも仕事には直接つながらないかもしれません。
でも“学ぶこと”そのものが、いつの間にか楽しくなっていたんです。
それは、お金のためでも、評価のためでもありません。
「未来の自分への備え」として、自分自身をアップデートしていく喜びのためです。
この感覚に気づけたのは、間違いなく『LIFE SHIFT』のおかげでした。
今では、毎朝15分だけの“学びタイム”を習慣にしています。
小さな積み重ねですが、その分「昨日の自分とは違う自分」に出会えている気がしています。
📙まとめ:「今」を変えれば、「未来」が変わる
『LIFE SHIFT』を読んでから、僕はキャリア設計を「目の前の昇進」から「10年後の自分の選択肢」に変えました。
・何を学ぶか
・誰とつながるか
・どこで働くか
・何のために生きるか
そんな問いに、自分の言葉で答えられるようになった気がします。
人生100年時代は、決して“長すぎる”ことではない。
むしろ、それだけたくさんのチャンスやステージがあるということ。
その可能性にワクワクできるようになった自分が、ちょっとだけ誇らしいです。
そして今日もまた、未来の自分のために、新しい知識をひとつ学んでいこうと思います。
コメント